和室のインテリア術と畳を使ったコーディネートのポイント

目次
和室と畳のインテリア術
昭和の象徴のようなものとして、しばらくは敬遠されつつあった「和室」ですが、日本人ならやっぱり畳の空間でくつろぎたいというDNAが備わっているものです。直接床に座れるって快適…座卓を置けば食事もできますし、布団を敷けば寝室にもなる。もちろん柔らかい材質なので、子どもを遊ばせるにも安心。そんな、和室を現代の家に合わせるにはどうしたらいいの?さまざまなテクニックと、その効用を紹介します。
畳の使い方
畳といえば1畳サイズで、縁が付いているものが一般的ですが、現在ではさまざまなスタイルの畳を入手することができるようになっています。正方形サイズのいわゆる「琉球畳」と呼ばれるものは、縁が付いていないので、モダンな住宅の和室に使いやすいデザインになっています。また、カラーラインナップの豊富さも見逃せません。いぐさ色だけではなく、ベージュ、チャコール、グリーンなど、インテリアに合わせた選択肢があるので、昔よりはるかに取り入れやすくなっていると思います。もちろん、昔ながらの縁畳も端整な魅力があり、これからも使い続けられていくでしょう。
飾りだなで重心を下げる
和室に設ける飾り棚や家具の類の高さに注目。座卓の高さ=350mm程度に揃うように調整してみましょう。グッと空間の重心が下がるのが実感できるはずです。壁の腰から上にはあまり何も設けずに、プレーンな状態にして、腰から下にインテリアの情報量を集めておくのです。重心が低い空間は、無意識的に「座って過ごす」ことを促してくれます。座れば天井は高く見え、部屋は広く感じられるようになるでしょう。現代の住宅でも、和室を取り入れるメリットはたくさんあるのです。
折り目正しくくつろげる空間
ソファは座り心地良く、とにかくくつろぎに演出に余念が無い感じですが、和室にはそこに「折り目正しさ」が加わるのも和室の魅力です。足元に設けられた床の間、壁面を直線的に分割する木の羽目板、障子窓の細い格子…とても直線を強調したキリッとした表情を生む効果があり、背筋がスッと伸びるような空間に仕立てることができます。今だからこそ、こういう和空間の作用も見直されていいのではないかと思うのです。
モダンにしたい時に和室に選ぶ色
カッコイイ「スタイル」として和室を取り入れるのももちろんアリです。ダークトーンで染められた床や壁紙、座卓や座布団を組み合わせて、飲食店のような空間を作ることも可能です。間接照明を上手く取り入れることで、雰囲気が柔らかくなります。
洋室でも和の雰囲気を演出したい時に
畳ベッドとは、ベッドの中に畳が組み込まれているベッドのことをいいます。見た目は普通のベッドのようですが、ベッドの床板が畳になっています。畳ならではのい草の香りと、畳の落ち着いた印象で、和室ではない洋室部屋でも和室のような雰囲気になります。和室が好きな人、畳が好きな人にとても人気なベッドです。畳にはさまざまな効果があり、ベッドに利用することで寝心地を良くしてくれます。
畳ベッド主な用途
主に寝室に設置して、畳ベッドの上で就寝します。畳ベッドは床板の畳の上にそのまま寝転んで寝ることもでき、畳に直接寝るのに抵抗がある場合は、畳ベッドの上に布団を敷いて寝ることも可能です。
畳ベッドの特徴
ベッドフレームは木製などでできていて、床板は畳になっています。和室にはもちろんのこと洋室にも合うので、畳ベッドがあるだけで、和テイストの部屋にすることができます。畳の部屋で直に布団を敷いて寝ると、ひざや足の悪い人は寝起きが辛くなります。畳ベッドならベッドの高さで寝起きができ、床板が畳なので和の風合いが残り、ひざや足にも負担がかかりません。
床に布団を敷いて寝ると、ほこりが舞う高さで寝てしまうことになりますが、畳ベッドならほこりを気にせず床で寝ているときと同じ硬さで寝ることができます。日中、布団を敷かないでいると、小上がりのようにも使用できます。畳の下が収納になっているベッドもあり、小物や衣類などの収納することができます。
畳は調湿効果があり、湿度が高いときは吸収し、乾燥しているときは放出してくれます。ベッドとして使用することで、汗なども吸収してくれます。畳は空気中の有害物を吸着してくれる効果があると言われています。そして有害物質である、ホルムアルデヒドも除去すると言われています。畳は吸音効果や抗菌作用もあります。
畳ベッドのデメリット
畳なのでマットレスを上に敷くことはできず、布団を敷いても硬さが残ります。マットレスではないので、スプリングがありません。い草の臭いが苦手な人は、畳ベッドで就寝することが難しいでしょう。
布団を敷きっぱなしにしていると、カビが生えてしまうことがあるので、畳の上に布団を敷く場合は、毎日布団の上げ下ろししなければなりません。
和室を上手に取り入れてインテリア上手に
現代の生活に合うように変化しながら、和室はこれからも生き残っていくのではないでしょうか。「和室ってこうじゃなきゃ」という固定観念に縛られず、自由な発想で和の空間を楽しみたいですね。
畳ベッドは日本の象徴でもある、畳をベッドにしたものです。畳ベッドを設置するだけで、い草の香りがして、落ち着きのある和の雰囲気になります。床の上で寝るとほこりなどが顔の周りで舞うので、アレルギーなどの原因にもなります。ベッドの高さがあり、マットレスのような柔らかさが苦手な人に畳ベッドは最適です。畳の硬さと、畳のさまざまな効果・効能が寝ている間に守ってくれます。調湿効果や吸音効果、有害物の吸着など、畳は昔から使われていただけあって優れものです。
畳の風合いはベッドとしてだけではなく、ベッドを使わない日中は小上がりとして使うこともできます。和室にも洋室にも合う畳ベッドは、下が収納になっていたり、折りたたみ式の畳ベッドもあります。収納式は畳を外すタイプのものや、引き出し式のタイプ、跳ね上げ式のタイプなど収納の仕方はさまざまです。
畳の種類も一般的のい草だけではなく、縁のない正方形の琉球畳という沖縄のい草を使用した畳ベッドもあります。フレームは木製が主ですが、木製でもひのきなどの高価なものを使用した商品やデザインもさまざまで、フレームや畳の種類が違うだけで、印象も変わってきます。畳ベッドは畳の雰囲気が好きな人にピッタリな硬めベッドです。