インテリアの配置だけで印象を変える方法

家具やインテリアを購入する場合、不足している分だけを買い足すなど、1品ずつの購入であることも多いと思います。引っ越しに伴い家具を一新するような場合であれば、統一感を意識しやすいです。しかし気が付くとせま苦しい部屋になっていることや、統一性がなく違和感のある部屋になってしまっていることがあります。こうした時に、同じ家具やインテリアであってもいくつかのポイントを知っていれば、見せ方を工夫して印象を変えることができます。
圧迫感のない配置
同じインテリアを使っても、入り口すぐに大きな物を配置していると視線が遮られて圧迫感が出てきます。極端な例ですが、ある部屋の扉を開けた瞬間、大きなタンスが目の前に広がれば少なくとも開放的な空間とは思わないでしょう。実際の空間の広さではなく、視線を意識することはとても重要です。そのため視界に入るインテリアは高さの低いものとし、背の高いものは手前の視界に入りにくい場所に配置すると良いでしょう。これは視線と関連して遠近法を取り入れた配置方法です。入り口から奥に向かってインテリアや家具を低くしていくことで部屋を広く感じさせることができます。錯覚によって奥行きが強調され、実際の距離よりも遠く感じます。このように視線を工夫すれば部屋の広さや落ち着きを感じさせることができます。
視線を集める配置
これは上で説明した視線への対策とは違った試みになります。圧迫感の消失や広い空間作りではなく、逆に視線を集める場所を作ってメリハリを付けることが出来ます。フォーカルポイントと呼ばれ、部屋の中でも自然と目線がいく場所がこれにあたります。例えば部屋に入って正面の壁に大きな絵画があれば自然とここに目がいきます。また、ソファのような滞在時間の長い場所の正面に花や水槽などを置くこともフォーカルポイントとして機能します。統一感のない部屋でも一点こうしたポイントを作ることでまとまりを感じさせる演出が出来ます。あまりフォーカルポイントを作ろうとしすぎると効果はなくなってしまうので注意が必要です。
人が動きやすい配置
続いて説明する配置方法は動線と呼ばれる、人の動きを意識した配置になります。ここまでは目から受け取る印象の操作などが目的でしたが、動線では実際の快適さが関わってきます。どれだけインテリアに統一感があっても歩くスペースがなければ快適な空間とは言えません。人が歩く場合には50㎝以上の幅が必要と言われています。また、2人がすれ違う場合には120㎝近くの幅が必要です。リビングのように人が集まりやすい場所であれば特に人の動きを考えたインテリアの配置が重要になります。動線を意識し、最短距離で目的の場所に行けるようスペースを確保しましょう。また、テーブル付近であればイスを引いた時には、実際に歩けるスペースが変わるのでその分も考慮して配置を考えましょう。
一点配置を変えるだけで劇的に印象が変わることもある
インテリアの配置にはポイントがいくつもあります。しかし全て説明した通りの配置にしなくても、一つ家具を動かすだけでガラッと印象を変えられることもあります。大きな物であるほど空間への影響力は大きいため、まずは大きな物からこれらのポイントを押さえて配置してみると良いでしょう。