天井に使用できる素材の色や特徴

普段の生活で、天井はあまり意識されないかもしれませんが、仕上げ方によってはお部屋の印象を特徴つけることもできます。意外に視線もいきやすい箇所でもあります。同時に、照明器具の設置も考慮しながら計画していきましょう。外から眺めると、窓を通してよく見えたり、意外と視線がいきやすいところです。色や質感とともに照明器具の配線の計画も含めて、天井面も十分配慮して行きましょう。
目次
強度・耐久性
天井は、人やものが乗る床や、接触しやすい壁と違い強度はあまり必要ではありません。しかし、地震などの災害時には、落下の恐れがあるので、長時間に渡ってしっかりと固定されうる強度が必要になってきます。剥がれやすい材質や、重さのある材料は、避けるべきでしょう。タイルや石は剥離の可能性があるので広い天井面には適しません。木材を用いる場合、フローリングのように分厚い材出なくても大丈夫です。
メンテナンス性
天井は床や壁と違い、あまり汚れることはなく、手に届きにくいところなので、メンテナンスされる機会が少ないところです。頻繁にメンテナンスを必要とする材料、劣化の速いものは避けましょう。特に吹き抜けなどの高い天井面は、照明器具や設備も含めてよく計画をしましょう。
デザイン性
天井は壁と同じ仕上げをすることでお部屋をスッキリと見せて、包まれる感じが出てきます。しかしインテリアの見せ方次第では、あえて天井面を違う素材にすることで、天井を高く感じさせたり、スペースの印象をつくりあげていくことが可能です。明るい色を天井の色に採用した場合、お部屋を明るく見せますが、いろいろなものが見えやすくもなるので圧迫感にも繋がります。暗い色を採用して、天井の存在感を消すのもインテリアつくりのポイントです。また、壁や床と違い、直接触れたりはしないので、素材感を優先せずに色や見た目で選ぶことができますが、天井が近い場合は配慮が必要でしょう。
その他の留意点
万が一火災が発生した場合、火は天井面を伝わって広がっていくので、キッチンの上の天井の材質には、燃えにくい物を採用するのがいいでしょう。また、煙や炎が広がらないように設ける垂れ壁もインテに与える影響が大きいので、違和感なく仕上げられます。
バスルームや洗面室では湿気が天井面に上がるので、カビに強い素材が望まれます。施工する際には十分に防湿に十分注意しましょう。漆喰などで調湿したり、空気をきれいにしたりする場合は、壁面より、空気がたまりやすい天井面の方が有効です。建物の条件により、防火性能を求めれることもあります。
代表的な天井のマテリアル
モルタル
塗りムラを生かした仕上げなど、インテリアに合わせて、映える工夫をすることも可能です。
ビニルクロス
絵柄のクロスなどを使いアレンジも楽しめます。
無垢板張り
床や壁ほど、強度が必要なく、天井も含めて無垢板で空間をつくると、自然に包まれる素敵なスペースになります。
シナ合板張り
壁をコンクリートにして、対比を生かした合板の貼り方など、工夫して楽しみましょう。
コンクリート打ちっ放し
壁だけでなく、天井もコンクリート打ちっ放しにすると質感が高まって、スペースに全体感が生まれます。
構造あらわし
構造をそのまま表すスタイルで、逞しく力強いインテリア空間。