北欧名作椅子の代表作

北欧とはノルウェー、フィンランド、スウェーデン、デンマーク、アイルランドの5カ国のことを言います。簡素な生活に根付いた手工芸の伝統を受け継ぎながら、シンプルで機能美溢れる多数の名作椅子が誕生した北欧モダンスタイル。機能的で飽きのこないシンプルな北欧チェアの代表作とデザイナーたちの紹介です。
スウェーデン
セナラウンジチェア
様式美とモダニズムを融合させた、北欧建築と家具デザインの先駆者エーリック・グンナール・アスプルンド(Erik Gunnar Asplund)のセナラウンジチェア。背もたれから座面の革張りのラインが美しいゆったりとしたチェア。どことなく古典的で象徴的な様式美と、モダンデザインの融合が感じられるデザインです。
エヴァ
スウェーディシュモダンを代表するブルーノ・マットソン (Bruno Mathsson)の名作椅子エヴァ。見事に機能美とデザインが融合した椅子です。)本人も製作ができるというバックグラウンドから人間工学も取り入れた試行錯誤の結果、安楽椅子が出来上がりました。成型合板と呼ばれる木工技術で曲線美の美しいハイバックチェアなどを製作。現在も愛されている名作椅子の一つです。
デンマーク
サファリチェア
古典の中から、新たに現代生活にも活用できる優れたデザイン性を加えたモダンの基準を見出した人間工学の先駆けデンマークの家具デザインの父コーア・クリント(Kaare Klint)。ノックダウン式の機能を兼ね揃えた、座面と背もたれ肘掛が革張りの椅子。まさに組み立てが可能で持ち運びが楽な機能性を兼ねた美しい名作椅子です。
アントチェア
様々な素材を使って斬新なモダンデザインを確立したルネ・イミール・ヤコブセン (Arne Emil Jacobsen)。世界で初めて、座面と背もたれが一体型となった成型合板の技術で作った椅子が有名なアントチェアです。本人が、家具を実際に作る職人ではなかったため、その分、自由度が高い発想が生み出されたと言われています。建築家という立ち位置から斬新なアイデアが数々と生まれました。
イージーチェア
流れるようなラインの美しい家具を数々と生み出したフィン・ユール(Finn Juhl)。世界で最も美しいアームを持つ家具と言われているアームチェアは、まさに妖艶な雰囲気を醸し出していて、他の名作椅子の中でも異彩を放っています。彫刻的な美しさは、デザイナー本人の緩やかな曲線美をのフォルムを好む独自のスタイルから生み出されました。
Yチェア
主に木の素材を用いて、家具職人というバックグラウンドから、数々のクラフトマンシップを感じる堅実な家具を生み出してきたハンスウェグナー(Hans Wegner)。デザインも美しく高品質の家具として、現在も売れ続けているYチェア。ウェグナーの椅子の中でも、機械での生産ラインがコスト面を安価にしていることも理由だろう。座り心地はザ・チェアには及ばないかもしれないが、日本の輸入家具の中でもっとも流通していると言われている大名作品です。
フィンランド
パイミオチェア
成型合板で作られたアルヴァ・アールト(Alvar Aalto)の代表作。背には横に切れ目が入っている。フィンランドの民具などに見られる技術をモダンデザインに取り入れた名作椅子です。