おしゃれなアンティーク感を楽しめるカブリオールレッグの家具

カブリオールレッグとはS字に湾曲した家具の脚のことをいいます。カブリオールレッグは動物の足をモチーフにしたデザインになっています。「カブリオール」とはフランスのダンス用語で「跳躍」を意味します。
中国の宝珠をつかむ竜を模した工芸品が元になっており、ルイ14世後期のフランス家具に導入され、1700年頃にはイギリスをはじめ、ヨーロッパ諸国に広まりました。
時代によって施された彫刻が違い、イギリスのクイーン・アン様式では帆立貝の彫刻が、ジョージアン期初期の頃にはライオンやマスクの葉飾が施されていました。日本では猫脚と訳されています。
主な用途
主にアンティーク家具の脚に使われる、動物の足をモチーフにした曲線の脚です。彫刻が施されており、イスやキャビネットやテーブルの脚に使用します。家具の脚がカブリオールレッグであることで、空間が優雅な高級な雰囲気になります。そして、家具を美しく見せてくれます。
カブリオールレッグの特徴
イスやキャビネットやテーブルの脚がS字の曲線を描き、動物の脚をモチーフにした彫刻が施されています。オブジェのような美しい曲線と彫刻で、家具を支えています。四脚の哺乳動物を模しており、脚の付け根から先に向かいふんわりとS字になっています。先端は丸くなっていたり、爪の彫刻が施されていたりします。
デメリット
アンティーク家具なので、年代ものは価格が高くなってしまうことがあります。アンティーク家具は1点ものが多く、希望の家具になかなか出会うことができません。カブリオールレッグを含むアンティーク家具は中古品であり、キズや汚れがあることも。販売する際に修正はしていますが、全て修正できるわけではありません。
美しく見せる家具なので、高級感があり優雅ではありますが、実用的な作りではありません。ふんわりと柔らかい曲線のため、家具本体よりも脚の方が外側に出ていていることもあります。見せるデザインの脚なので、本体のサイズに対して、脚が若干頼りないこともあります。
まとめ
アンティーク家具の象徴でもある、動物の足のようなカブリオールレッグ。一見細くて頼りなさ気なその脚は、実はどっしりと美しく家具を支えてくれています。日本では通称猫脚とも呼ばれ、世界中の人々に親しまれています。歴史は古く、時代と共に彫刻やデザインが違い、カブリオールレッグを見るだけで、いつの時代の頃かを判断することも可能です。ヨーロッパで広まっていたカブリオールレッグですが、実は中国の工芸品を元にしたということにも驚かされます。
S字の独特な柔らかい曲線は見ているだけで、優雅な気持ちに浸ることができます。部屋にひとつでもカブリオールレッグの家具があれば、高級感漂う空間になります。リビングやダイニング、応接間などの人の集まる場所に設置すれば、雰囲気も一気に華やかになります。家具の脚だけではなく、家具の本体も同じような彫刻が施されているのが多くなり、さらにエレガントな雰囲気になります。
家具の脚というのは支えているだけではなく、脚さえもデザインにしてしまうという、当時の職人のアイデアと技術は今もなお受け継がれています。現在でもアンティーク風の家具を作っており、アンティーク家具の人気の高さを伺い知ることができます。アンティーク家具は高価であり、そして思い描いた商品はなかなか手に入りません。当時の職人の技の詰まった家具は、現在でも活躍しています。