プラスチック素材のインテリアグッズのメリットとデメリット

プラスチックは人工的にたくさんの分子を合成して作った高分子化合物で、合成樹脂とも呼びます。”プラスチックは英語で”いろんな形にできる”という意味であり、学術的にプラスチックの話をする時は、「resin:レジン(樹脂)」でなければ通用しません。
天然樹脂には松やにや漆(うるし)、ゴムの木から出るネバネバした樹液があります。合成樹脂は、主に石油を原料として製造されます。金型による成形が簡単なため、私たちの日用品になったり、工業分野、医療分野の製品の原材料にもなっています。
プラスチックはおおきく分けて二種類です。一つ目は、熱を加えると柔らかくなり、冷やすと固まる性質、これを熱可塑性(ねつかそせい)プラスチックといいます。ペットボトルや発泡スチロールなど、ほとんどのプラスチック製品がこの部類です。二つ目は、熱を加えると固まる熱硬化性(ねつこうかせい)プラスチックです。そして、いったん固まれば、次に熱を加えても柔らかくなりません。浴槽やヘルメットなどがあります。
プラスチックの特徴
プラスチックは、「軽い」「いろいろな形にできる」「色がつけやすい」「安い」などたくさんの利点があり、これらの特徴を活かした日常品や工業製品が多く作られています。さらに、プラスチックの欠点である熱に弱いとか、衝撃に弱い部分を補う複合材料も開発されています。代表的なものに繊維強化プラスチックがあります。プラスチックの特徴は次のようなものです。
プラスチック製品の利点
・着色が容易、軽くていろんな形に成形できる
・腐らない、錆びない、ガラスのように割れない
・発砲スチロールのように加工すれば断熱材として利用できる
・絶縁性能が高い(電気を通さない)
・安価に供給できる大量生産が可能
プラスチック製品の欠点
・火の近くに置くと変形する(熱硬化性プラスチックは大丈夫、フライパンの取っ手に使用)
・金属、陶磁器に比べて傷が付き易い
・静電気が帯びやすく、ホコリが付き易い
プラスチックの主な用途
プラスチックは日用品に沢山使われ、一番目にする商品です。用途を逐一挙げるとフォーカスがぼけてしまいますから、あえて住宅製品にスポットを当てます。建築には種々のプラスチックがいろいろな個所で使われています。プラスチックの分野別使用量では包装材料の40%がもっと多く、建材は19%で第二番目の大口になっています。
屋外に使われる建材は雨樋(あまとい)、パイプ、ダクト類などです。これらには殆どポリ塩化ビニル(PVC)が使用されています。PVCは加工が容易で耐候性があり、難燃性です。
屋内向けとしては省エネや快適性が求められ、最近では断熱材のニーズが増大しています。製品は繊維系ウール類、各種発泡プラスチック、不織布、プラスチック製シートなどが主流になります。発泡プラスチックはポリウレタンやポリスチレン(PS) が多く、特にPSはノンフロンで地球温暖化防止の意味でも好まれ、また熱を加えることで成形できる熱可塑性ゆえ、リサイクル性にも優れています。
インテリアに活用するときは、使う場所と用途を考えましょう
一般の私たちがプラスチックと言うと、馴染み深いコップやバケツのような日用品です。専門家は別にしても、プラスチックが合成樹脂であり、合成樹脂がどのようなものであるか詳しく知っている方はほとんどいないと思います。それでも、子供の頃から慣れ親しんできたプラスチックの特徴は体験から学んで習得しています。
プラスチックは軽い、錆びない、腐らないは周知しています。燃えやすくて、火に近づけて変形することも分かっています。しかし、繰り返しになりますが、熱を加えると柔らかくなり、冷やすと固まる熱可塑性プラスチック(ペットボトルなど)、熱を加えると硬くなり、いったん固まれば次に熱を加えても柔らかくならない熱硬化性プラスチック(浴槽、ヘルメットなど)を知っておくこともどこかで役に立つと思います。
更に、プラスチックは進化を続けています。プラスチックに繊維質を含有させた繊維強化プラスチックなどは衝撃性に強い強靭なプラスチックに変貌しています。ホームセンターに足を運べば、プラスチック製の建材が所狭しと陳列されています。内装材、外装材を問わず豊富だということは、プラスチックの耐用年数、耐候性など、様々な性能が向上している結果であります。